彼は生まれは複雑ではあるものの生粋の王子で間違いないと思う。
そして王になる自覚が子供の頃からあった。
なによりプライドの在り方が、そのへんの人とは全く違う。
問題さえなければ、それなりに王位につけたと思う。
だからといって王に向いてはいなかったな、と。
私は感情論より現実派というか、人の団体の頂点に立つ者は「財産」を常に考えられないといけないと思っている。
財産とは主に人が生活する上での金銭もあるけど、国取りにおいて財産とは「人」であると考える。
民衆は働き手であり利益を生むものだから、それを害するのは自分の首を絞める事にひとしい。
民なくして王たりえないというのはそういうことだろう。
戦はトップが首取られた時点で終わればいい。
後は領地をどう治めるかが王様のやることだろう。
こういう価値観だから、ヒルメスがパルスの民衆が殺されてる時にはしゃいでたのを見て、この人は王様ではなく復讐者だわ、とそんな目でしか見る事が出来なかった。
たとえ酷い目にあっていたとしても、それこそ他人には関係ない。
何人死んだと思ってるんだよ。
しかしながら全てが終わってイリーナ姫と旅立ったとき、幸せになればいいなぁと思った。
人は幸せを実感しないと罪の元をたどれないから。
別に後悔しろというのではないのだけど、幸せを感じる権利や人を好きになる権利は誰にでもあるんじゃないかなぁと思ったので。
幸せを(自力で)長続きさせることはとても難しい、と一度でも思っていたらいいな。
第二部の彼はダリューンと剣を交えたとき逃げてしまったので、ちょっとポカーンでした。
…いや、あれでいいのかも。うまく言えないけど。
嫌いな理由をアニメで人気が出る前に書き留めておきたかったのでした。
ごめんね!
嫌いといっても死ねと思ったことはない。